組織課題の解決シリーズ – 改善余力を持つ

組織課題の解決シリーズ – 改善余力を持つ

Clock Icon2022.07.15

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こんにちわ。従業員体験( EX ) の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
組織に関わる定番の問題、その解決策をまとめる組織課題の解決シリーズです。
  • 前提知識 - このお題を説明する上で必要な前提知識
  • 組織の臭い - 解決が必要な対象の症状、問題点
    • プログラムにおける「コードの臭い」を想定しているものです
  • 組織課題の解決テクニック / 臭いの解決方法
の構成でまとめます。
今回のお題は「改善余力を持つ」です。

前提知識

特になし。

組織の臭い - 定常業務で時間を使い果たしている

定常業務で時間を使い果たしている状態です。定常業務で時間を使い果たすと
  • 業務の改善を行う
  • 個人のスキルを伸ばすための学習をする
  • 社内勉強会に参加する
  • 社内交流を広める
  • 社外にアウトプットをする
など、長期的に見てプラスに働く各種の行動に使う時間がなくなってしまいます。
この状態はチーム目線でみると、業務の質が停滞し、今の実力で生み出せる売上・利益に留まりやすくなります。
また、個人目線でみると、個人のスキルが伸びにくくなったり、組織での所属体験が悪化することで転職願望を高めていくことになります。

例 - 徹底的に無駄を省き短期目標を追求する

短期的な売上・利益だけを追求すると、将来に向けてより大きな売上や利益を生み出すための活動を切り落としていくことになります。
極端な場合は定常業務のみで時間を使い切り、社員同士の雑談も一切認めないような場合もあるでしょう。
結果として、業務効率はいつまでもあがらず、人は疲弊し、コミュニケーション不足により励まし合う同僚もいない状態になり、長い目で見るとポロポロと人は辞めていき、さらに環境の魅力が下がることによって採用も難しくなっていきます。仮に採用できるとしても、新しい会社での立ち上がりには時間がかかります。また、都度立ち上げの支援をする既存メンバーの生産性もしばらくの間は下がります。

組織課題の解決テクニック

改善する余力を作り出す方法は大きく分けて2つあります。
1つ目はチームが業務改善する時間や、交流をする時間や、個人が学習する時間を元々業務時間として組み込んでおくことです。
例えば、スクラムはその活動の中にスプリント・レトロスペクティブとして業務の改善が組み込まれています。
2つ目は定常業務で時間を使い切らずに一定の余力を持った状態での業務割当をすることです。結果としてバッファの時間は仕組みの改善、個人の自己向上、社内交流等に使うことができ、たまに業務負荷が高まったときには余力を活用して対処もできます。
今回の話はいわゆる木こりのジレンマの状態です。
斧を研ぐ間もなく木を切っている。どんどん生産性は落ちてくる。でも忙しいのだ、木を切り続ける必要があるから。
しかし、斧を研がずに木を切り続ける意思決定をしているのは誰でもない本人なのです。

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